*用語*

◆能力
アビリティ:一般的な能力者が使うもの。世の中の人々が一般的に「能力」として認識し、ニュースなどを騒がせるのがこれ。全能力中の90%はアビリティ能力者。戦闘系アビリティ能力者ひとりで、最低でも訓練を受けた熟練の兵士五人に匹敵。

タレント:アビリティ能力の上位版。アビリティ能力者との厳密な区分けはなく、アビリティ能力者数人分の働きが出来ればタレント能力者と呼ばれる。全能力者中の8%程度。

ギフト:アビリティ・タレント能力者とは明らかに一線を画す能力の持ち主たち。広範囲に作用する強力な能力を有するが、基本的にはほとんどが各国の政府によって監視・調整されている。その子孫はほぼ必ずギフト能力者となるため、精子や卵子を保存されている場合がほとんど。全能力者中の2%弱。

ジーニアス:世の能力者内の1%にも満たない最上位の能力。確認されているほとんどのジーニアス能力が、ひとつの世代にひとりしか生まれないが、ひとりでギフト能力者百人に匹敵する。現存するジーニアス能力者20人のうち12人が各国政府の管理下にある。代表的なジーニアスはクリエイター、コラプサー、メテオ、ルーラーなど。


◆古代種:創造主が、世界の導き手となるよう生命創造以前に創った種族。
【龍】:すべての古代種、すべての生命の頂点に立つ最強最大最長命の古代種。巨大な龍型と美麗な人型を持つ。世界中の竜やドラゴン伝説の原形で、その祖。平和と調和を愛し、生命を尊ぶ温和な性質で、古代種たちを取りまとめながら人間社会を見守っている。基本的に殺生は好まないが、最古の【龍】イオ・ディ・ウルの裏切りにより現在揺れている。現存数は裏切りの【龍】を含めて八。

【人】:能力者の祖と言われる、外見的にはなんら人間と変わりない古代種。超人、サイキック、魔法使いなどと呼ばれてきたのがこれ。ひとりにつきひとつの強大な異能を持ち、人間と交わって子をなすこともある。【天】や【魔】より能力的には劣るが【龍】と親密で世界の寵も厚く、競り負けることは少ない。現存数は五十ほど。

【天】:【魔】と対を成す古代種で、そもそもはひとつのカテゴリであったと伝えられる。神や精霊、仏、天使などと呼ばれてきたのがこれ。背に翼を持つものが多いことから、【鳥】とも呼ばれる。基本的に創造主の命に忠実で、世界と生命の守護者たらんとの自負もあって人間に対しても好意的だが、同時に【魔】と非常に親和性が高く、条件次第では【魔】に変貌することもあり、性質は一定しない。現存数は百ほど。

【魔】:太古の昔から人間を蔑み憎んできた古代種。創造主に託されたのが闇であったことを恨んでいるという説もあるが定かではない。悪魔、鬼、魔族、魔王などと呼ばれてきたのがこれで、魔物やモンスターと呼ばれる存在の作り主。角や翼、鱗など人間にはない器官を有するものが多い。また“尖兵(スカウト)”・“代弁者(スポークスマン)”・“代理人(エージェント)”といった強力な使い魔を創り出すなどの攻撃的な異能を持ち、戦いや血を好む。最大でも【龍】の十分の一以下の力しか持たないが数が多く、人間社会にも巧みに入り込んでD-Arkという集団に所属し、自分たちに都合のいい世界を造るべく暗躍している。現存数は三百前後。うち、中立の立場にある【魔】は一割ほどで、中には【天】から離反したものもいるし、逆に【天】へと成り代わったものもいる。